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Web制作のさまざまな情報をご紹介

コーポレートサイトを外注する時の制作費用相場と5つの主な価格変動要素

コーポレートサイト制作を外注する場合の費用はケースバイケースです。ただし、価格が変動する要素としてはサイトのボリューム・内容・制作方法の他、発注先の種類、制作会社の規模などがあり、発注先を検討する際の参考にできます。本記事では目安として費用相場の紹介と、制作費用を変動させる各要素について詳しく解説します。

1.コーポレートサイトの概要と目的

最初に、コーポレートサイトの概要や基礎知識についておさらいしておきましょう。コーポレートサイト(コーポレートWebサイト)とは、インターネット上で企業を特徴づける情報を掲載するサイトです。

コーポレートサイトでは、取引先やその候補となる企業・一般顧客・求職者など、自社に関心を持つ全ての人がターゲットとなります。コーポレートサイトの主な目的は、自社のPRやブランディング、信頼度の向上、新たなビジネスチャンスや人材獲得機会の創出などです。

コーポレートサイトに掲載する主な内容には以下の項目があります。

  • 会社概要
  • 事業内容
  • 実績や事例
  • よくある質問
  • 製品やサービスに関する情報
  • 求人情報
  • お知らせ・ニュース
  • お問い合わせフォーム
  • プライバシーポリシー

また、必要に応じて掲載すると自社を強く印象づけられる内容としては、代表者からのメッセージ・社員やスタッフ紹介・記事コンテンツ・メディア掲載実績・その他の自社を特徴づける内容などがあります。

コーポレートサイト作成手順の詳細については以下の記事もご参照ください。
効果が出るコーポレートサイトの作成手順10工程と制作会社の選び方

2.コーポレートサイト制作の費用の相場

Webサイトの制作費用は、その種類とボリューム(ページ数)、作り方によって変動します。

コーポレートサイトは一般的にサービス・製品を販売するECサイトほど多くの機能を必要としませんが、掲載するコンテンツの種類が多いためページ数が増える場合があります。コーポレートサイトのボリュームは盛り込みたい内容の質と量によってさまざまです。

また、コーポレートサイトの作り方には主に以下の3種類があります。

  • オリジナルのデザイン・コーディングを制作して実装
  • 既存のデザインテンプレートを調整して実装
  • 既存のテンプレートをそのまま利用して実装

詳しくは次項で解説します。

コーポレートサイト制作の費用の相場

3.コーポレートサイトの費用を左右する4つの要素

サイト制作費用に影響を及ぼす要素や条件は多数あります。サイト制作費用の相場は主に「サイトのコンセプト・目的」「サイトのボリューム」「サイトのデザイン・UI/UX」「サイトのシステム「制作方法」といった要素を組み合わせて決まるのが通例です。各要素について以下で解説します。

3-1.コーポレートサイトのコンセプト

コーポレートサイトといっても、そのコンセプトは「企業ブランディング」「認知度向上」「信頼獲得」「一般ユーザーとのコミュニケーション」など多岐に渡ります。あるいは、「デザインで競合との差別化を図る」「配下ディレクトリでオウンドメディアを新設し、SEO・コンテンツマーケティングの要素も加えたい」といったコンセプトでコーポレートサイトを制作することもあるでしょう。

サイト制作方法や必要とされるスキルなどのノウハウはコーポレートサイトのコンセプトによって異なるため、制作の費用・相場に大きな影響を及ぼす要素です。

3-2.コーポレートサイトの規模

コーポレートサイトの規模(ボリューム)は、作成するサイトのページ数、あるいはデザインテンプレート数が基準です。見積もりにおいては一般的に、ページ・テンプレートの単価×デザインテンプレート数に加え、実際の作成ページ数(または投稿数)の合算でコーポレートサイト制作費用を算出します。

3-3.コーポレートサイトのデザイン・UI/UX

コーポレートサイトのデザインにおいては、UI/UXへのこだわりやクオリティ、制作やマーケティング、運用のしやすさなどが重要であり、制作費用に影響を及ぼします。

高品質なWebサイトを制作するためにはビジュアルの美しさだけではなく、読みやすさ・使いやすさ・分かりやすさ・訴求力・機能性など、UIを高めることが重要です。

UIを高めるために意識すべき項目は多岐に渡ります。ビジュアルの美しさ・かっこよさはもちろん、サイトコンセプトの伝達に役立つこと、デザインコンセプトの精度、レイアウトも重視すべきです。また、マルチデバイス対応の担保、メインユーザーに合わせた表現の工夫、アクセシビリティ対応も欠かせません。

Webデザイン制作会社のおすすめの選び方や理想のデザインを実現するコツ

さらに、運用しやすいコーポレートサイトにするためには更新・拡張のしやすさも重要です。また、コーポレートサイトを最大限に活用するためにSEOなどマーケティング面も考慮する方がよいでしょう。制作工程をスムーズに進めるためにはエンジニアリング工程への配慮も必要です。

3-4.コーポレートサイトのシステム

コーポレートサイトの制作費用はエンジニアリング(システム開発)内容によっても変動します。

Webサイトにおけるエンジニアリングはコーディングまたはマークアップとも呼ばれ、作成されたデザインを複数のブラウザで正常に表示させるために行う作業です。どのような環境でも正常に表示されるかどうかはWebサイトのクオリティに大きく関わるため、重要といえます。また、Webサイトを支えるバックエンドシステムの規模・機能も費用に影響する要素です。

機能としては、CMSなどシステム開発費、DBなど社内システムとの連携、MAツールやCRMなど各種ツール導入費などが加わる場合があります。その他、普遍的な対応としてマルチブラウザ・マルチデバイス対応、動的な表現の工夫、更新・拡張のしやすさ、SEOなどマーケティング面への配慮、どのような訪問者にもやさしいアクセシビリティの実現があります。

4.コーポレートサイト制作会社のタイプによる費用への影響

上記の4つに加えて、発注先の属性によってもサイト制作費用相場が多少、変わる場合もあります。Webサイト制作を発注できる会社のタイプとはWebサイト制作会社、広告代理店、大手印刷会社、システム開発会社の4業態が主な発注先です。ここでは発注先の属性によるサイト制作費用相場への影響やコストパフォーマンスについて解説します。

4-1..Web制作会社

Web制作会社はWebサイト制作が専業です。社内または提携先にWeb制作における各ジャンルのスタッフが揃っているため、幅広い制作ニーズに対応できます。ただし、Web制作会社は規模や対応範囲、得意分野などが異なるため、制作費用相場に与える影響はケースバイケースです。数あるWeb制作会社のなかから厳選して、自社の要望に対応できる会社に依頼するようにしましょう。

コーポレートサイト制作に特化したWeb制作会社の場合はコーポレートサイト制作における高い実績やノウハウを有していると考えられるため、ハイクオリティなサイトを期待できます。

Web制作会社の場合、会社の規模が制作費用に影響する場合もありますが、詳しくは後述します。

4-2.広告代理店

広告代理店は企業の広告宣伝活動をワンストップで請け負う会社です。Webサイト制作を請負う場合もあるものの、自社で制作することは少なく、通常はWeb制作会社に外注します。そのため、マージンが発生する分、制作費用が高くなりがちです。ただし、広告代理店の業務対応範囲は広いため、TVCMを始めとする広告などをトータルで依頼する場合は適しています。

4-3.印刷会社

大手印刷会社のなかにはデジタル部門を設けてWeb制作に対応している会社もあり、なかにはWeb制作会社に並ぶスキルを持つ場合もあります。印刷物とWeb制作をセットで依頼する場合は紙媒体・デジタル媒体でデザインを統一できたり、共通する変更に対応しやすかったりするというメリットを得られるでしょう。ただし、印刷会社の全てがWeb制作を得意とするわけではないため、Web制作の実績をよく確認する必要があります。

4-4.システム開発会社

システム開発会社はシステム開発を専業としますが、Web系の開発と並行してWebサイト制作も請け負う会社もあります。システム面に強い点がシステム開発会社のメリットです。ただし、システム開発会社にはコンテンツ制作やデザイン・レイアウトなど制作会社の専門分野のスキルが不足しているケースもあるため、Web制作会社との連携が必要になるかもしれません。

コーポレートサイトのシステム

5.コーポレートサイト制作会社の規模による費用への影響

Webサイト制作会社の規模や特性は、制作費用・対応範囲・対応力に大きな影響を及ぼす要素です。発注に適した制作会社の規模は、制作したいWebサイトのボリュームやクオリティ、目的などによって違ってきます。ここでは、Web制作会社の規模による制作費用への影響について解説します。

5-1.50名以上のWeb制作会社

大規模なWeb制作会社は、広範囲の専門スタッフが揃っており、ワンストップでWebサイト制作から運用・保守まで依頼できる点がメリットです。デザイナー・エンジニア・コピーライター・カメラマンなど制作に関わる専門スタッフはもちろん、マーケターやコンサルタント、ディレクターなどWebサイトの戦略立案や企画、サイトリリース後のアクセスデータ分析と改善まで、Webサイトに関する全てを任せられます。高い実績やスキルを備えている場合も多いものの、必要なタスク毎にチーム化してプロジェクトを担当しますので、その範囲により制作費用は変化します。

5-2.小規模Web制作会社

10名程度など小規模のWeb制作会社の場合、会社によって対応範囲がかなり異なる他、制作費用も会社によってさまざまです。小規模のWeb制作会社は一般的に、大規模な制作会社よりも費用設定が低い傾向があります。

中小規模Web制作会社は少人数の制作メンバーが集まっているため、特定領域に強い会社が多い点が特徴です。そのため、制作したいWebサイトのニーズに合う会社を見つけることができれば高いコストパフォーマンスを期待できます。ただし、数ある中小規模Web制作会社から自社に合う会社を選ぶには多数の会社を比較検討しなければならないため、その分、制作開始までの時間がかかってしまったり、メンバーの空き状況により対応してもらえない場合もあります。

6.まとめ

コーポレートサイト制作費用はさまざまな要素によって変動します。主な要素とは、制作したいサイトの規模(テンプレート数・ページ数)、デザイン・UI/UX、システム、制作方法、発注先のタイプ(業種)、会社の規模などです。数ある制作会社のなかから自社の制作したいコーポレートサイトの規模やコンセプト、クオリティに合う会社を選ぶのがコーポレート制作を成功させるポイントといえます。

コーポレートサイト制作

ターゲットユーザーすべてを見据え、競合他社を圧倒する企業・サービスのブランディング確立を目的としたコーポレートサイトを制作します。